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Destination Station of a Dream
それは神の気紛れが
戯れに見せたつかの間の夢
届かぬ場所へと去り行く
抱き締めれば壊れそうな
儚く哀しい奇跡だった
淡く美しい希望だった
町外れの小さな裏通り
寂れた病院の一室で
二人は暫く身動きもせず
互いを見詰め合っていた
残念だが手遅れだよ
数ヵ月だ
静寂を破った医者の言葉
それは彼が死神から
黄泉への切符を
受け取った瞬間だった
わかりました
妻と相談してみます
彼は力無くうなだれて
そう言い残し席を立つ
町外れの小さな裏通り
寂れた病院の一室で
静寂を破った医者の言葉
数ヵ月
僕の命は
あと数ヶ月……
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粉雪が
ひらひらと
舞い降りて
わたしの
てのひらへ
舞い降りて
さっき拭いた涙と
いっしょになって
とけて消えた
君の親友の娘いるよね
彼はそう言いながら
私の方を振り返って
屈託無く微笑んだ
実は俺さ
好きなんだよね彼女
驚きを隠しながら
笑みを浮かべて
私は彼に応じた
そっか
応援するよ
あれ、何だろう
私笑ってルよね今
ちゃンと笑えているヨね
アれ、何だろウ
ワたしノ笑顔が崩レてる
まワリの景色ガ遠くナる
あレ、何ダろウ
泣いテルのワたシ
なゼナイテるンダワタし
コワれル
アア、ワタしガコわレテイク
撮影者:サヤキ
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その場所に辿り着いた時
あなたはもう既にそこにいた
そしていつだって僕の
ほんの少し先を歩いてたんだ
あなたの足元から伸びている
影を夢中で追いかけながら
精一杯背伸びをしてた
いつか並んで歩けるように
いつもの場所にいつもの時間
いつも通りあなたはいて
振り向いて、立ち上がって
それじゃあ行こうかって
そしていつだって僕の
ほんの少し先を歩いていたんだ
今の僕には無理でもいつか
あなたの力になりたいと願ってた
たとえその想いがあなたへ
届かなかったとしても
こんな当たり前だと思ってた時間が
当たり前だと思ってた景色が
いつか無くなってしまう事にも
僕は気付けないままに
いつもの場所に
もうあなたの姿は無かった
からっぽのベンチの影だけが
空しく僕の方へ伸びている
振り向いて、立ち上がって
それじゃあ行こうかって
そんなあなたの優しい声
もう僕は二度と聞けなかった
あなたの影を夢中で追いかけて
精一杯背伸びをしてた僕は
無邪気な思い出の世界とともに
記憶の湖底に泡となって消えていく
いつかこのベンチにふたり
影を並べることを夢見てた
そんな僕の小さな望みを連れて
記憶の湖底に泡となって消えていく
いつもの場所に
もういつもの姿は無かった
そう、あなたはいつだって僕の
ほんの少し先を歩いてるんだ
写真提供:GATAG 著作者:danigeza(著作権放棄)
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非常に難産だったこの連作ですが、なんと ブログ村 注目ランキング
「自作詩・自作ポエム」TOP10に3つも作品をのせて頂くことが出来ました。
もし見て頂いてましたら、この場をお借りして私の拙い作品を選んで頂いた方々に
厚く御礼申し上げます。
一時は1位だったので、逆に震えて泣きそうになってましたが(笑
そういう意味でも、またこういう詩のジャンルに再挑戦したことも含めて、非常に
思い出になる経験でした。
また、あらためて小説詩の難しさを思い知らされた経験でもありました。
こういうジャンルの詩を書く方はまだまだ少ないので、また挑戦したいなと
気合を入れ直しているところです。
今回はあえて、人間の負の一面についての情景にこだわってみました。
もちろん、戦争について様々な意見があるのも承知しています。歴史が好きなので・・・
ただ、ここはいつも通り何を感じて頂けるかは、読み手さんにお任せしたいと思います。
今回のお話は、実際にあったであろうお話に色をつけたものです。
作中、不快な病気の存在が書かれていますが、これは麦角菌と呼ばれるものに
汚染された麦を食したときに起こるものです。
現在では技術の進歩により、こういうことは無いと思われます。
さて、今度は何を書こうかなぁ……ではまたです!