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Destination Station of a Dream
「珍しいペットを
お持ちのようですね」
彼は私の自宅の
別室の檻の中を
物珍しそうに
眺めながら言った
「恐らく絶滅危惧種になります
よくある話だが繁殖しすぎて
まわりにあったものを全て
食らい尽くしてしまった
だから捕獲禁止に
指定される前に何匹か
確保しておいたのです」
私はそう言って笑う
彼はなるほどと頷き
食い入るように檻を
ずっと眺めている
やがて彼は私に
こう聞いてきた
「しかし本当に珍しい
この檻の中の動物は
一体何という生き物
なのかお教え下さい」
彼は初めて
見たのだろう
私は少しだけ
得意になって答えた
「人間といいます」
写真提供:GATAG 著者:NASA
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2014/02/09 寓話詩:連作で幻想の世界を Comment(0)
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