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Destination Station of a Dream
こぼれ落ちたあとの手の平に
わずかに残された記憶の欠片
「くらいところがこわいの
もうあそこにはもどりたくない」
だからせめて
君が眠りにつくその時まで
君の手を握っていよう
お願いだから
今の私の姿を
見ないで欲しい
助けて欲しいなんて言わない
同情も憐れみもいらない
傷つく事にはもう慣れたから
お願いだから
今の私の姿を
見ないで欲しい
そう私は
生きるために殺している
生きるために
殺している
かすかな風のにおいと
暖かな日差し
やわらかな時間に包まれた
穏やかな日々
多くは望まなかった
君がそばにいてくれる
たったそれだけで
よかったのに
たったそれだけで
よかったのに
失われた世界の彼方で
去り行く時間の彼方で
孤独に抗いながら
ずっと待ち続けていた
色褪せる想い
冷えていく心
それでも世界は姿を変える
それでも時間は流れてゆく
やさしくそして無慈悲に
幸せの記憶が
指の間からこぼれ落ちていく
多くは望まなかった
君がそばにいてくれる
たったそれだけで
よかったのに
たったそれだけで
よかったのに
さようなら
無知だけど無垢だった
あの日の僕
飾り気の無い小さな部屋に
もう誰にも使われることはない
ありふれた古い木の机
窓から差し込む光に照らされる
本棚の隣に飾られた
色あせたフォトスタンド
写真の中で
あなたは私を見つめている
あなたは私に笑っている
あの時最後に見せた表情を
今ではもう思い出せなくなってしまった
あなたは見ていただろうか
想いの果てでゆっくりと壊れていく私を
記憶の残骸から消えていく私を
窓から差し込む光に照らされる
本棚の隣に飾られた
色あせたフォトスタンド
写真の中で
あなたは私を見つめている
あなたは私に笑っている