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Destination Station of a Dream
とある国の貴族の男が
気紛れで避暑の為に
田舎街を訪ねました
宿にいても
退屈なので
彼は街を見て
歩く事にしました
しかし田舎なので
なかなか食事が
できる場所が無く
困り果てています
昔は炭鉱の要所として
栄えた街だったのが
時代の流れとともに
寂れていったのです
その貴族は道行く人に
その場所を尋ねながら
やっと探し当てました
最後に残ったレストランを
そっと中をのぞくと
お客は誰もいません
営業中だというのに
しかし他のレストランは
この街にはもうありません
仕方なく貴族の男は
お世辞にも旨いとは
言えぬ粗末な食事で
空腹を満たしました
支払いの時に
貴族の男は
その金額を聞いて
酷く驚きました
「あの粗末な食事で
そんな法外な金額とは
ひょっとして私が
食べた肉はそんなに
貴重なものだったのかね?」
貴族の男の問いに
店の主人は笑顔で
こう答えたのです
「いいえ貴族様
このあたりでは大して
珍しい肉ではありません
貴重なのは金持ちの客です」
撮影者:サヤキ ※フィクションです。この建物と本文は実際には何の関係もありません。
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2014/03/13 詩 劇:広義の詩的形式の劇 Comment(0)
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