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Destination Station of a Dream
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1月29日、くもり
大変な事になってしまった
今日の日記は何から書けば
良いのか、全くわからない
今日のパーティで初めて
あの男の子を間近で見た
想像よりずっと
優しい笑顔だった
しかも真っ直ぐに
私を見ているのだ
当たり前なのだけど
私はどうしても緊張で
うまく話せなかった
舞い上がってしまって
うまく笑顔も作れない
視線も合わせられない
きっと無愛想な女だと
思われたに違いない
その上調子に乗って
自分の病気の事まで
全部話してしまった
無愛想な表情を
したまま全部だ
もう最悪だった
これはもう駄目かなと
落ち込んでる私に彼は
また来るからと
約束してくれた
すごくつまらなくて
すごく暗い話なのに
彼は真剣な眼差しで
ずっと聞いてくれた
「また来るよ、約束する」
確かにそう言った
本当にまた
来てくれるかな
今日は私はもう
眠れそうもなかった
2月3日、晴れ
お菓子の準備も大丈夫
切らしてた紅茶も補充
今日はきっと完璧だ
買い物をお願いした
お母さんがニヤニヤと
いやらしく笑ってたけど
彼と何を話したかなんて
全然覚えていなかった
彼を待っている
時間はとても長くて
彼と話している時間は
あっという間だったから
彼はあれから
毎日来てくれた
彼がどういうつもりで
毎日私を訪ねてくるのか
それが凄く気になっていた
同情だろうか
気紛れだろうか
お母さんが私に
男の心をつかむには
男の胃袋をつかむのが
一番だと教えてくれた
何言ってんのもうって
ごまかしてはおいたけど
確かに試す価値はありそうだ
私はひそかに
作ってる菓子と
お茶に向かって
手を握りしめて
少しだけ気合を入れてみた
2月5日、雨
今日の病院の検査は
あまり良くなかった
これより悪い結果なんて
今までに数え切れない程
あったにもかかわらず
私は怖くて仕方がなかった
夕方に彼の顔を見て
その気持ちは
確信に変わった
自分の体の事は
よく知っていたから
正直諦めみたいな感じで
今までは何の感情もなく
訪れる毎日をただ淡々と
生きてただけだったけど
私は死ぬのが怖くなっていた
写真提供:写真素材「足成」様 ※モデルリリース取得済み
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2014/03/04 散文詩:連作で小説に近い詩 Comment(0)
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